先代の橋は昭和5年7月に完成するも、昭和9年9月21日の室戸台風による大洪水で流失した。仮木橋をかけていた(山本川原下ー種井字保木間)が、復旧を県当局へ訴え補助を得て、現在の橋が昭和13年1月完成した(昭和町誌 p.550を参考)。この橋が架かる高梁川には同じく室戸台風の災害復旧で架けられた橋がいくつかあり、中でも上流にある方谷橋・田井橋・井倉橋は「室戸台風の災害復旧橋梁群」として土木学会の選奨土木遺産に選ばれている。水内の読みは「みのち」、鋼ワーレントラス(上曲弦、カンチレバー)の橋で、近代土木遺産2800選ではBランク。出合橋が仲間だが、このタイプの戦前のものは少ないらしい。橋の架替が計画されているという情報を見かけたのが少し気になっている。。復旧橋梁群の中で昭和11年架設の、正田橋(ランガートラス)、玉川橋(プラットトラス)はすでに撤去されている。
国道180号から分岐する県道の橋。
手前の道路は国道。こちら側には親柱はない。
以前の黄色の塗装が見え出している。
水内橋とある。反対側には昭和十三年竣工とある。
奥に見えるのは国道の美袋洞門(みなぎ)。こう見るとあちらもいい感じ。
なお、撤去済みの玉川橋が今のところストリートビューで歩けるので貼っておきます。(現在の橋は下流へ架設され、旧橋の位置に道はないが、マップでは残っている。)
撮影:2021/5/30